UTTACセミナー 2017年1月13日(金) のお知らせ

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応用加速器部門利用者各位、

下記の日程で修士論文発表のためのUTTACセミナーを開催致します。

 日時:1月13日(金)14:00 - 17:30
 場所:共同研究棟C 大会議室(305室)

皆様、どうぞ、ご参加下さい。
以下は、6名の発表者と発表内容になります。

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(1)
氏名:伊藤 喬一郎(数理物質科学研究科 物理学専攻 博士前期課程2年)
題目:LHC-ALICE実験 √s = 7 TeV 陽子・陽子衝突における直接光子-ハドロン方位角相関の研究

概要:
重イオン衝突実験によるクォーク・グルーオン・プラズマ生成において、光子は物質中でほとんど相互作用せず、特に直接光子は生成初期の情報を持つ重要なプローブと考えられている。その特徴の1つとして、重イオン衝突においてハドロンの生成は抑制されているが、透過的な光子の生成は抑制されない。本研究では重イオン衝突解析のリファレンスとして、LHCの陽子・陽子衝突のデータを用いて光子、ハドロンを用いた2粒子相関解析を行い、横運動量、粒子多重度などに対する相関の依存性について測定を行った。
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(2)
氏名:工藤 咲子(数理物質科学研究科 物理学専攻 博士前期課程2年)
題目:RHIC-PHENIX実験 √sNN = 200GeV 3He+Au 衝突におけるシリコン崩壊点検出器を用いた高横運動量荷電ハドロンの測定

概要:
クォーク・グルーオン・プラズマ(QGP)の物理を探索するために高エネルギー原子核衝突実験が行われきた。これまでにRHICの衝突エネルギーでAu+Au衝突のような大きな原子核同士の衝突において高横運動量粒子の生成抑制が観測され、QGPの生成を示唆する重要な結果の一つとされている。本研究では小さい衝突系におけるQGP形成を議論するため、2014年にRHIC-PHENIX実験で行われた3He+Au衝突におけるデータを用いて、荷電ハドロンの生成量を初めて測定した。また、高横運動量領域のバッググラウンドの割合を落とすため、2011年に新たに導入されたシリコン崩壊点検出器(VTX)を解析に用いている。

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(3)
氏名:小山 亮平(数理物質科学研究科 物理学専攻 博士前期課程2年)
題目:LHC-ALICE実験 √s = 5.02 TeV 陽子・陽子衝突における電磁カロリメータを用いた中性パイ中間子の測定

概要:
本研究では、LHC-ALICE実験で行われている中心衝突エネルギー5.02 TeVの陽子・陽子衝突実験のデータを用いて、中性パイ中間子の収量の測定を行った。測定に使用した電磁カロリメータ検出器であるEMCALとDCALに関しては、2つのカロリメータを構成するSuper Moduleごとに収量を測定し、データの妥当性を検証した。さらにパイ中間子収量の横運動量分布を測定し、それらの粒子多重度が高い場合と低い場合を比較する。またジェットの寄与による高横運動量領域でのパイ中間子収量の増加についても議論する。
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(4)
氏名:福田 悠裕(数理物質科学研究科 物理学専攻 博士前期課程2年)
題目:RHIC-PHENIX実験 √s = 510 GeV 陽子・陽子衝突における長距離方位角相関の粒子多重度依存性に関する研究

概要:
高エネルギー重イオン衝突実験におけるQGP生成を示唆するプローブの1つに発生粒子の方位角異方性がある。これまでQGPが生成されないと考えられていた陽子・陽子衝突においても、LHCでの実験で高粒子多重度事象における方位角異方性が確認され、QGP生成の可能性があるという結果が報告されている。本研究では2013年に行われた、RHICでの最大の衝突エネルギーにおける陽子・陽子衝突のデータを用いて2粒子相関解析を行い、方位角相関及び方位角異方性の粒子多重度依存性を議論する。
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(5)
氏名:松永 一成(数理物質科学研究科 物理学専攻 博士前期課程2年)
講演題目:LHC-ALICE実験√sNN=5.02TeV鉛・鉛衝突における中性中間子測定による電磁カロリメータの性能評価

概要:
本研究は、2015年に収集した ALICE 実験、 鉛・鉛衝突事象 √sNN = 5.02 TeV をデータから、EMCal/DCal 電磁カロリメータ検出器の性能評価を行う。 特に、EMCal/ DCal 電磁カロリメータ検出器 ( DCal は 2015年に初物理データ取得) を用いて中性パイ中間子を再構成し、その不変質量分布の横運動量・中心衝突度依存性、時間変動などを測定する。これらの結果から、2015 年の重イオンデータ収集期間における EMCal/DCal 検出器の性能および安定性を評価し、議論する。
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(6)
氏名 : 金 秉徹(数理物質科学研究科 物理学専攻 博士前期課程2年)
題目 : LHC-ALICE実験√sNN = 5.02 TeV 鉛・鉛衝突における電磁カロリメータを用いたジェットの研究

概要:
クォーク・グルーオン・プラズマ(QGP)の研究において、QGPの存在と性質を解明するため高エネルギー重イオン実験が行われている。重イオン実験でQGPの存在を示すもっとも重要とみられる根拠として、ジェットとQGPとの相互作用によるジェットクエンチング効果がある。鉛・鉛衝突実験における重心衝突エネルギー5.02 TeVで、Run2より DCAL検出器が新たに追加され、より精密なダイジェットエネルギー測定が可能となった。今回、中央飛跡検出器群と電磁カロリメータを用いて、荷電ハドロンと中性ハドロンよりできたジェットを再構成し、ダイジェット・エネンルギーバランスを測定した。本発表ではその解析手法と結果を示し、議論する。